明治24年創業
こだわりの味噌・醤油
山田屋の糀と酵母

私たちは、受け継がれる技に、
親の「健やかに育ってもらいたい」という想いを重ね、
一生懸命に生きている”菌たち”の表情と
声や香りに五感を傾けます。
“菌たち”に寄り添い、私たち自身が学び
新たな「発酵」に挑戦することで、
お客様や職人など、関わる人達の笑顔を育んでいきます。
山田屋が
育んできたもの
糀にこだわる

お米を糀に成長させる製麹は、まるで子供を育てるようです。
丁寧に、酸素をたくさん送り込んで、風邪ひかせない様、また暑過ぎないよう、
心込めて手入れします。
糀が味噌のできを大きく左右すると言っても過言ではありません。
お米の中に糀菌が育つよう、お米の外側に傷がつくようにします。
混合の状態、原料の品種によっても微妙に変わる加減は、
私達の「経験」と「勘」が命です。
また熟成中は、温かい目で心を配って見守ります。
季節や熟成する場所、出荷の時期で、品質を一定に保つのは至難の業なのです。
静かな工場の中では、味噌たちの発酵する声が聞こえます。
「YMD」山田屋 蔵付き酵母

昔の味噌は、自然と空気中の酵母が混入して熟成されていました。
しかし、近代的な工場になってからは、研究所から共通の安定した酵母を使用する蔵元が多くなりました。
山田屋では、昔からからずっと蔵に住み着いていた酵母の中から、山田屋の味噌らしい酵母を選び出し、酵母「YMD」と名づけて、純粋に培養し続けています。
明治24年創業から伝わる山田屋の蔵付き酵母は、発酵の要として味噌の熟成に欠かせません。
味噌らしい香りを育み、米糀の酵素による分解とハーモニーを奏でて、味・香り・コクの馥郁(ふくいく)とした、山田屋ならではの味噌を醸し出してくれるのです。
蔵人職人による仕込み

味噌の原料は、米糀・大豆・塩・酵母・・・・たったそれだけです。選りすぐられた原料といえども、配合割合・仕込環境で随分と変化します。蒸す作業は、大豆の産地・収穫時期・保存方法で全く性質の違うものとなるため、分厚い過去のデーターと蔵人の研ぎ澄まされた感覚とで細心傾ける重要な工程です。
ふわぁ~と蒸しあがった大豆はつぶされ糀・塩・酵母菌と混合します。大豆のつぶす程度、仕込時に含まれる空気の量、仕込み上がりの温度がその後の熟成を大きく左右します。ここが男達の長年の腕の見せ所です。熟成室で眠りに就かせる前の演出効果を発揮できるところでもあります。
味噌にこだわる

新潟においしい味噌ができるのは当然です。
新潟は、コシヒカリ米に代表されるように日本一の米の生産県であり、おいしいお米ができる県です。昔から、田んぼの脇の畔には大豆が植えられて、糖質とたんぱく質のバランスを考えたわけではなかったのでしょうが、栄養的にも補充しあう産物が身近にあったのです。
新潟の味噌って何からできているかご存知ですか?大豆・米・塩・水。主原料となる大豆も米も昔から身近にあったわけですから、おいしい味噌ができる努力は長年にわたってしてきました。
山田屋は、原料にこだわり、技を磨き、伝承しております。
しょうゆにこだわる

越後の大地は、米・酒・大地の恵みと食材が大変豊富です。
その越後で生まれたお醤油は、素材の味をそのままに、風味や旨みを足します。
■「おしょうゆ」 にあえてこだわるわけ…
山田屋の醤油は「おしょうゆ」と呼びます。
昔ながらの本醸造醤油やたまり醤油は、香り豊かで頑なな「醤油」と考えます。昔から日本の食事に深くかかわって醤油だからこそ、”現代に生きれる醤油の姿があるはずだ”と、味に技を、内に心を添えて生まれたのが山田屋の「おしょうゆ」です。
あま酒にこだわる

子供の頃に家で作る甘酒は、糀の粒がたくさんでした。
その味をそのままお届けしたく、一本一本手詰めにこだわりました。
味噌用の糀で作る甘酒は、甘味だけではなく、
複雑なコクや旨味を引き出す力があります。
もち米の王様「新潟産こがねもち」をふんだんに使用し、
サッパリとした甘みで毎日飲んでも飽きの来ない逸品に仕上げました。
米糀のタイプでアルコール成分はありませんので、
妊婦さんでもお子様でも安心してお飲み頂けます。
米由来の自然の甘味を自信をもってお届けします。
エンレイ大豆新潟県特産

山田屋は、新潟特産エンレイ大豆を契約栽培しています。
これは、何も知らない原料から製品を作るのではなく、
農家さんの想いやこだわりを受け止め、
それに応えるべく、発酵食品の製造に真摯に携わるためです。
エンレイ大豆は、かわいい紫色の花をつけます。
茎が細く、大豆が地面に近いところになるため、
収穫量が少なく、最近では作る農家さんが減少してきています。
しかし、酵母の餌であるたんぱく質を含む大豆だからこそ、
旨味や香りを芳醇に仕上げる大切な原料のひとつです。
米新潟産コシヒカリ

新潟の大地と四季に育まれる、日本を代表する「新潟産コシヒカリ」
生産時に最も神経を使うところが、日々の田んぼの水温管理です。
十分な日光は成熟した健康な米が収穫できるよう熟練の感覚によって徹底管理をしています。
贅沢なお米を米糀にすることで、糀菌が新潟産コシヒカリの甘味を最大限に引き出します。
お米が粘りが強く、糀菌が米の内部まではぜ込むことが難しい米だからこそ、
伝承されてきた技術を使い、至高の糀に仕上げます。
山田屋を
支えてきたもの
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歴史
山田屋は明治24年(1891年)、初代山田弥惣治が新潟の下興野(しもごや)という土地で醤油屋を始めたのが始まりでした。
初代から、現代の六代目に伝承されてきた技術と想い。
苦悩や喜び、その全てが現在の山田屋を支える礎となっています。その遍歴の一部をご紹介したいと思います。
詳細は、こちらです。 -
実店舗
昭和の終わり頃に、実店舗を蔵の隣に構えました。
四代目 一弥の妻であるテル子が、問屋さんに卸していない商品を「地元のお客様に直接お届けしたい」という思いでした。おかげさまで今も、地元のお客様にご愛顧いただいております。
お店に入ると、山田屋の味噌や醤油の独特の香り。職人が直接お客様にご提案させて頂ける…唯一無二の店舗です。 -
新潟の四季
新潟の自然は、冬の寒冷~夏の酷暑・春秋には薫風とうつろう季節が味噌を育ててくれます。仕込まれた魔法が発揮する緩やかな季節が流れます。
糀菌の作り出した酵素、山田屋で守り継がれてきた酵母が海の恵みと共存しながら発酵・熟成を進めます。新潟の四季の中に息づく彼らの働きによって、豊かな香りと深い味わいが醸しだされます。 -
農家の方々
私たちが正直に自信をもって、お客様に品物をご提案できるのは、信頼できる生産者さんのおかげです。山田屋では、新潟特産エンレイ大豆を契約栽培しています。
山田屋の活動

私たちが
お待ちしています
お客様からの「ありがとう」を胸に、職人も現場も一丸となって、お客様に喜ばれる味の改良や商品開発に取り組んでいます。
子どもたちに日本の食文化である味噌汁を食べてもらって、好きになってほしい。ご家庭で「食べる」ということの意味を考えるきっかけになってほしい。
これからもお客様に最高の出来の味噌をお届けできるよう、頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。